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国民年金の育児期間免除とは?フリーランス・自営業も対象の新制度を現役人事労務が解説

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YU

30代女性で夫と3歳の子どもと3人暮らし。実体験をもとに役に立つ情報を発信します。 仕事は大手企業にて給与計算・産休育休相談など労務領域を担当。夫婦でサイドFIREを目指しています。

国民年金の「育児期間免除」が拡大されたって本当?

YU
SNSで「国民年金の育児免除が、産前産後の数ヶ月から子どもが1歳になるまでに拡大された」という投稿を見かけて、気になって調べてみました。
うちは夫(または私)がフリーランス・自営業なんだけど、これって対象になるの?いつから、いくら免除されるの?
YU
結論からお伝えすると、2026年10月1日から国民年金第1号被保険者(自営業・フリーランス・学生・無職等)向けに新設された制度で、会社員・公務員(第2号被保険者)は対象外です。この記事では制度の詳しい内容・申請方法・注意点を解説します。
HIRO
僕たちは夫婦そろって会社員(第2号被保険者)だから直接の対象ではないんだけど、独立している診断士仲間や、副業で個人事業主登録している読者の方も多いと思うから、しっかり調べてみたよ。

この記事では、次のことが分かります。

  • 国民年金「育児期間免除制度」の対象者・開始日
  • 免除される期間(母・父でどう違うか)
  • 2026年10月より前から子どもがいる場合の扱い
  • 申請方法・必要な届出
  • 免除があっても注意しておきたいこと

それではいきましょう。

そもそも「産前産後免除」とは別の制度

国民年金第1号被保険者には、以前から産前産後期間の国民年金保険料免除制度があります。出産予定月(または出産月)の前月から4ヵ月間(多胎妊娠の場合は3ヵ月前から6ヵ月間)、保険料が免除される制度です。

YU
この産前産後免除は以前からあったのですが、「産後4ヵ月(または6ヵ月)で終わってしまう」のがずっと課題でした。そこに新設されたのが、今回の育児期間免除制度です。

2026年10月スタート「育児期間免除制度」の対象者

令和8年(2026年)10月1日から始まった「国民年金保険料の育児期間免除制度」の対象者は、次のとおりです。

対象者の要件

  • 国民年金第1号被保険者(自営業・フリーランス・学生・無職等)
  • 1歳未満の子を養育する実父母・養父母(特別養子縁組の監護期間中の子、養育里親に委託されている子を含む)
  • 子と同一住所であること
  • 所得制限なし

HIRO
会社員・公務員(第2号被保険者)は対象外。会社員にはもともと育休中の厚生年金・健康保険料が免除される別の制度があるから、そことの役割分担だね。会社員側の免除制度はこちらの記事で詳しく解説しているよ。
YU
はい。そして今回のポイントは、所得制限がなく、父親(実父・養父)もしっかり対象になっていることです。「育児は母親がするもの」という前提ではなく、夫婦どちらが養育していても使える制度になっています。

免除される期間はどれくらい?

免除される期間は、産前産後免除を使ったかどうかで変わります。

実母(産前産後免除がある場合)

産前産後免除期間(4ヵ月、多胎は6ヵ月)に続けて9ヵ月間が免除対象です。

実父・養父母(産前産後免除のない実母を含む)

子を養育することになった月から、子が1歳になる誕生日の前月まで最大12ヵ月間が免除対象です。

YU
令和8年度の国民年金保険料は月額17,920円なので、単純計算すると、母の9ヵ月分で約16.1万円、父の12ヵ月分で約21.5万円、夫婦合わせて最大約37.6万円分の保険料が免除される計算になります。
HIRO
結構大きい金額だね。しかもこの免除期間は、将来の年金額を計算するときに「保険料を納めた期間」として扱われるから、未納扱いになって将来の年金が減る心配もない。

付加保険料(月400円、将来の年金を上乗せできる任意の仕組み)についても、免除期間中であれば引き続き納めることができます。

2026年10月より前から子どもがいる場合はどうなる?

「うちの子は制度開始前に生まれたから対象外?」と思うかもしれませんが、対象外になるわけではありません。制度開始時点で1歳未満の子を養育している場合も免除の対象になりますが、免除されるのは2026年10月1日以降の月分のみです。それより前の月にさかのぼって免除されるわけではない点は注意してください。

YU
たとえば2026年3月生まれのお子さんがいる場合、1歳の誕生日の前月(2027年2月)までのうち、制度が始まった2026年10月以降の分が免除対象になるイメージです。

申請方法:原則届出が必要

この制度は、原則として届出(申請)が必要です。窓口は次のいずれかです。

  • お住まいの区市町村の国民年金担当窓口
  • 年金事務所
  • マイナポータルからの電子申請

YU
ただし、産前産後免除をすでに利用していて、その後も養育が続いていることが日本年金機構側で確認できる方については、届出が不要で、産前産後免除の終了後に「国民年金保険料育児免除該当通知書」が自動的に送付されるケースもあるようです。該当する可能性がある方は、通知が来るか一度確認してみてください。
HIRO
逆に言うと、父親側や養父母側は基本的に自分から届出しないと始まらないということだね。

会社員と違い、「自分で気づく」必要がある制度

YU
会社員の育休中の社会保険料免除は、会社が日本年金機構に申出書を提出してくれるので、本人は何もしなくても手続きが進みます。一方、この育児期間免除制度は第1号被保険者向けの制度なので、「会社」というチェック機能がありません。
HIRO
誰かが教えてくれるわけじゃないから、制度の存在自体を知らなかったり、申請のやり方が分からなかったり、育児で時間が取れなかったりして、知らないまま免除を受けられずに終わってしまう人も出てきそうだね。

フリーランス・自営業の方への子育て支援は、会社員向けの制度と比べてどうしても薄くなりがちです。だからこそ、この制度は知った人から積極的に活用してほしいと思います。

年金免除があっても、生活費の心配がなくなるわけではない

一方で、正直に触れておきたい注意点もあります。会社員が育休を取ると雇用保険から育児休業給付金が支給され、収入のかなりの部分が保障されますが、育児休業給付金は雇用保険の被保険者(会社員)向けの制度のため、フリーランス・個人事業主は対象外です。同じ理由で、会社員の健康保険にある出産手当金も、第1号被保険者(国民健康保険)には相当する給付がありません。

YU
つまり今回の育児期間免除制度は、あくまで「月々の保険料という出ていくお金が減る」制度であって、育児休業給付金のように「新しく入ってくるお金」を保障する制度ではありません。この違いは大事なポイントだと思います。
HIRO
収入がゼロ・減った状態の中では、月17,920円の免除より、手続きの手間の方が大きく感じられて、特に父親側は申請を後回しにしてしまうケースもありそうだね。
YU
その気持ちも分かりますが、申請すれば確実に得られるプラスなので、忘れずに使っておきたいところです。出産手当金についてはこちらの記事でも、会社員との給付の違いを解説しています。

独立しているフリーランス診断士の方にも

HIRO
中小企業診断士として独立し、個人事業主として活動している方も、国民年金第1号被保険者に当たるケースが多いはず。独立後に子育てのタイミングが重なる方もいると思うので、ぜひこの制度を知っておいてほしいな。

独立診断士としての働き方そのものについては、「中小企業診断士は独立できる?企業内診断士との違い・独立に向いている人の特徴を現役診断士が解説」も参考にしてみてください。

子育て中の家計・保険もあわせて見直すなら

YU
フリーランス・自営業は会社員と違って収入の変動が大きく、育児期間はどうしても家計の不安が増えがちです。保険料の免除だけに頼らず、家計全体・保険を見直すいいきっかけにしてみてください。

YU
家計を見直すなら、まず優先すべきは毎月固定でかかっている固定費です。
HIRO
中でも保険料は、結婚・出産のようにライフイベントで家族構成や必要な保障が変わるタイミングこそ見直す価値が大きい。そのときどきの貯蓄額も踏まえて、保障内容や保険料が今の自分たちに合っているか確認しておきたいよね。

ただ、保険は商品数が多く、素人目には何がどう違うのか正直分かりにくいのが実情です。契約書の小さな文字で自分に不利な条項が入っているケースもあるため、しっかり確認してから契約する必要があります。

そこでおすすめなのが、無料でプロに相談するという選択肢です。

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よくある質問

Q. 会社員(第2号被保険者)は対象になりますか?

A. 対象外です。会社員・公務員には、育休中の厚生年金・健康保険料が免除される別の制度があります。

Q. 申請を忘れたら、さかのぼって免除してもらえますか?

A. 届出が遅れた場合の扱いは個別の状況によるため、お住まいの年金事務所や区市町村の窓口に早めに確認することをおすすめします。少なくとも、2026年10月より前の月分がさかのぼって免除されることはありません。

Q. 免除を受けると将来の年金額が減りますか?

A. 減りません。免除された期間も「保険料を納めた期間」として扱われ、将来の老齢基礎年金の額に反映されます。

Q. 夫婦両方が自営業の場合、どちらも免除を受けられますか?

A. 要件を満たせば、母の産前産後免除後9ヵ月+父の最大12ヵ月という形で、それぞれが免除の対象になり得ます。詳しい当てはめ方は年金事務所に確認するのが確実です。

まとめ

この記事のポイント

  • 2026年10月1日、国民年金第1号被保険者(自営業・フリーランス等)向けに「育児期間免除制度」が新設された
  • 所得制限なし、父親(実父・養父)も対象
  • 免除期間は母(産前産後免除後)9ヵ月、父・養父母は最大12ヵ月
  • 2026年10月より前から子どもがいても対象外にはならないが、免除は10月以降の月分から
  • 原則届出が必要(区市町村窓口・年金事務所・マイナポータル)
  • 年金免除はあっても、育児休業給付金のような収入の保障ではない点に注意

YU
会社員と違って「誰かが教えてくれる」わけではない制度だからこそ、知らずに申請し忘れている第1号被保険者の方も多いのではないかと思います。心当たりのある方は、ぜひこの記事をきっかけに申請を検討してみてください。

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30代女性で夫と3歳の子どもと3人暮らし。実体験をもとに役に立つ情報を発信します。 仕事は大手企業にて給与計算・産休育休相談など労務領域を担当。夫婦でサイドFIREを目指しています。

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