中小企業診断士の口述試験は廃止される?結論から解説



特に、こんな疑問を持っている人が多いのではないでしょうか。
- 口述試験は本当に廃止されるのか、いつからなのか知りたい
- 受験料や合格発表のスケジュールはどう変わるのか気になっている
- すでに合格した診断士の資格に影響はないか心配
この記事で分かること
- 口述試験廃止の概要といつから変わるか
- 受験料・合格発表日の変更点
- なぜ口述試験が廃止されることになったのか
- 既に合格している診断士への影響の有無
先に結論を書くと、中小企業庁は令和8年度(2026年度)の試験から、2次試験の口述試験を廃止すると発表しています。今後は2次筆記試験の結果のみで最終合格が決まることになり、これまで受験生の多くが緊張しながら臨んでいた口述試験というステップ自体がなくなります。既に診断士として登録している人の資格・登録要件には影響がありません。
何が変わる?令和8年度試験からの変更点
中小企業庁の発表によると、令和8年度(2026年度)試験から次のように変わります。
口述試験廃止で変わること
- 2次試験の口述試験が完全に廃止される(一部の受験生だけ免除される、という話ではない)
- 最終合格は2次筆記試験の結果のみで判定される
- 口述試験の実施・採点を待つ必要がなくなる分、最終合格発表日が従来より早まる見込み
法的な根拠は、「中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則の一部改正」(経済産業省令第51号)です。2025年6月25日に公布され、2026年4月1日から施行されたとされています。中小企業庁の公式発表もあわせてご確認ください。
受験料・合格発表日はどう変わる?
口述試験の廃止にあわせて、受験料も改定されるとされています。
| 従来 | 令和8年度以降 | |
|---|---|---|
| 1次試験受験料 | 14,500円 | 17,200円 |
| 2次試験受験料 | 17,800円 | 15,100円 |
1次試験の受験料が上がり、2次試験の受験料が下がる形です。口述試験の実施コストがなくなる分が2次試験側の値下げに反映され、1次試験側は別の理由(試験運営コストの見直し等)で値上げされたと考えられますが、詳細な内訳は公表されていません。
また、最終合格発表日も従来より早まる見込みです。これまでは筆記試験合格発表(11月頃)の後、口述試験(12月頃)を経て、その採点・とりまとめを待って最終合格発表(1月上旬〜中旬)というスケジュールでしたが、口述試験がなくなることで、このタイムラグが短縮されます。受験予備校の解説では、令和8年度試験の最終合格発表は2027年1月中旬頃になるという見方が示されています。正式なスケジュールは中小企業庁の公式発表で必ず確認してください。
なぜ口述試験は廃止されるのか
複数の解説記事で共通して挙げられている理由は、大きく2つです。
- 口述試験は実質的にほぼ全員が合格する試験だったこと。過去10年間の不合格者は、欠席等のやむを得ない事情を除くとごくわずかとされており、「筆記試験に合格していれば、よほどのことがない限り通過する」試験になっていたという評価があります
- 実務補習・実務従事の過程が、診断士としての適性を確認する役割を実質的に代替できると判断されたこと。口述試験がなくても、登録前後の実務経験を通じて資質を見極められるという考え方です
つまり、口述試験を経ても経なくても、最終的に診断士として活動できる人材の質にはほとんど差が出ていなかったという実態を踏まえた制度の合理化、という位置づけだと理解しておくとよさそうです。なお、実務補習そのものの内容・日数等に変更があるという情報は確認できていません。
既に合格した診断士・令和7年度以前の受験生への影響は?
今回の改正は令和8年度(2026年度)試験以降が対象です。令和7年度(2025年度)以前に口述試験を経て合格・登録した診断士の資格や登録要件には、一切影響がありません。口述試験を経験したこと自体が無意味になるわけでもなく、単に今後の試験制度が変わるという話です。
また、令和7年度(2025年度)以前の試験を受験する人(2次筆記試験に既に合格していて、これから口述試験に臨む人)は、従来通り口述試験の対策が必要です。口述試験対策5つのポイントで、質問傾向や当日の心構えをまとめているので、あわせて参考にしてください。
口述試験が廃止される令和8年度以降は、2次筆記試験の結果だけで合否が決まることになり、これまで以上に筆記対策の精度が重要になります。2次試験対策の進め方は「中小企業診断士の2次試験とは?」、独学が厳しいと感じたら「中小企業診断士のおすすめ通信講座5選」もあわせて参考にしてください。
私の場合:口述試験世代の診断士として




私(HIRO)の場合の実感
- 口述試験の廃止は妥当な判断だと感じている。これまでもほぼ99%が合格する試験だったため、無くなっても大きくは変わらないという実感
- 当時心配していたのは試験内容そのものより「当日体調を崩さないか」。受験時期がちょうどコロナ禍だったこともあり、体調管理には特に気を使っていた
よくある質問
口述試験はいつから廃止されますか?
令和8年度(2026年度)の試験から廃止されます。令和7年度(2025年度)以前の試験を受ける人は、従来通り口述試験があります。
令和7年度以前に合格した診断士の資格に影響はありますか?
ありません。今回の改正は令和8年度以降の試験が対象で、既に登録済みの診断士の資格・登録要件には一切影響しません。
口述試験がなくなると、2次試験の対策はどう変わりますか?
今後は2次筆記試験の結果のみで最終合格が決まるため、口述試験特有の受け答えの練習は不要になります。その分、筆記試験対策により集中できるとも言えます。
受験料は変わりますか?
1次試験受験料が14,500円から17,200円へ、2次試験受験料が17,800円から15,100円へ改定されるとされています。正式な金額は中小企業庁の公式発表・受験案内で確認してください。
なぜ口述試験は廃止されるのですか?
口述試験は実質的にほぼ全員が合格する試験になっており、実務補習・実務従事の過程が診断士としての適性確認の役割を代替できると判断されたことが、複数の解説記事で挙げられている理由です。
最終合格発表日はいつになりますか?
口述試験の実施・採点を待つ必要がなくなる分、従来より早まる見込みです。正式な日程は中小企業庁の公式発表で確認してください。
まとめ



この記事のポイント
- 中小企業診断士の口述試験は、令和8年度(2026年度)試験から廃止される
- 今後は2次筆記試験の結果のみで最終合格が決まり、最終合格発表日も早まる見込み
- 受験料は1次試験14,500円→17,200円、2次試験17,800円→15,100円に改定されるとされている
- 廃止の理由は、口述試験がほぼ全員合格する試験だったこと・実務補習等が適性確認の役割を代替できると判断されたこと
- 令和7年度以前に合格した診断士の資格・登録要件には影響なし。令和7年度以前の受験生は従来通り口述試験対策が必要
- HIROは口述試験の廃止を妥当な判断と受け止めている。ほぼ99%が合格する試験だったため大きな影響はないとの実感で、当時気になっていたのは試験内容よりコロナ禍での体調管理だった
制度は変わっても、中小企業診断士として求められる知識・実務対応力の本質は変わりません。これから受験する人は、口述試験対策に割いていた時間を筆記試験の実力磨きに使えると前向きに捉えて、対策を進めていきましょう。