不妊治療の助成金、実はまだたくさんある




この記事では、次のことが分かります。
- 2022年から始まった、不妊治療の保険適用の仕組みと年齢・回数制限
- 保険適用でも自己負担が残る「先進医療」の壁
- 東京都の助成制度2つ(不妊検査等助成事業・特定不妊治療費(先進医療)助成事業)の内容
- 23区独自の上乗せ助成の探し方
- 不妊治療とは別枠でもらえる「妊婦のための支援給付」
不妊治療は2022年から保険適用に
2022年4月から、タイミング法・人工授精・体外受精・顕微授精(ICSI)といった不妊治療が公的医療保険の対象になりました。それまでは全額自己負担が基本だった体外受精・顕微授精も、保険が適用されれば自己負担は原則3割で済みます。
保険適用の主な条件
- 年齢制限は妻のみに適用:治療開始時点で妻の年齢が43歳未満であること
- 回数制限:治療開始時点の妻の年齢が39歳以下なら子1人につき6回まで、40〜42歳なら3回まで
- 男性側には年齢制限なし

保険適用でも、自己負担が残る「先進医療」の壁
「保険適用になったなら、自己負担は3割だけでは?」と思いがちですが、実はそう単純ではありません。不妊治療のクリニックでは、保険が適用される標準治療に加えて、「先進医療」と呼ばれる技術を併用するケースがよくあります。この先進医療部分は保険の対象外のため、費用は全額自己負担(10割)になります。
不妊治療の費用構造
- 保険適用の標準治療:7割は公的保険が負担、3割が自己負担
- 併用する先進医療:保険適用外のため10割が自己負担

東京都の助成①:不妊検査等助成事業(上限5万円)
まず、不妊検査や一般不妊治療(タイミング法・人工授精など)にかかった費用を助成してくれるのが「不妊検査等助成事業」です。
不妊検査等助成事業の概要
- 助成内容:不妊検査・一般不妊治療費用の一部を上限5万円まで助成
- 助成回数:夫婦1組につき1回まで
- 主な要件:検査開始日における妻の年齢が40歳未満、夫婦ともに保険医療機関で助成対象の検査を受けていること、所得制限なし
- 申請期限:検査開始日から2年以内

東京都の助成②:特定不妊治療費(先進医療)助成事業(上限15万円)
体外受精・顕微授精まで進んだ場合に使えるのが「特定不妊治療費(先進医療)助成事業」です。保険診療の自己負担分(3割)と、併用した先進医療費(10割自己負担)を合わせて、1回の治療につき上限15万円まで助成されます。
特定不妊治療費(先進医療)助成事業の概要
- 助成内容:保険診療の自己負担分+先進医療費を合わせて1回上限15万円
- 助成回数:治療開始時点の妻の年齢が39歳以下なら子1人につき6回まで、40〜42歳なら3回まで
- 主な要件:1回の治療開始日における妻の年齢が43歳未満、婚姻関係(事実婚含む)があること、夫婦いずれかが都内に住民登録していること、所得制限なし
- 対象:2026年4月1日以降に開始した治療から、助成対象が拡充されている
- 申請受付:2026年10月1日開始(電子申請、申請フォームも同日公開予定)
- 申請期限:治療が終了した日が属する年度末(3月31日)まで


23区には、さらに独自の上乗せ助成があることも
東京都の助成に加えて、区市町村が独自に上乗せの助成を行っているケースがあります。たとえば世田谷区では、東京都の助成の承認を受けた人向けに、区独自の上乗せ助成を実施しています。


あわせて知っておきたい「妊婦のための支援給付」
不妊治療とは別枠の制度ですが、妊娠が分かった後に使える「妊婦のための支援給付」もあわせて知っておきたい制度です。2025年3月まで実施されていた「出産・子育て応援交付金」が、法律上の給付制度として位置づけ直されたものです。
妊婦のための支援給付の概要
- 給付額:子ども1人につき合計10万円(妊娠時5万円+出産後5万円の2回払い)
- 多胎の場合:双子なら合計15万円、三つ子なら合計20万円というように増額
- 1回目の申請:医師による胎児心拍確認後、住民票のある市区町村へ妊婦給付認定を申請
- 2回目の申請:出産予定日の8週間前以降に、子どもの人数を市区町村へ届出

妊娠中から、もしもの備えも考えるなら

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よくある質問
Q. 不妊治療は保険適用でいくら自己負担になる?
A. 保険適用の標準治療は原則3割負担です。ただし先進医療を併用した場合、その部分は保険対象外のため全額自己負担になります。
Q. 東京都の不妊治療助成はいつから申請できる?
A. 特定不妊治療費(先進医療)助成事業は2026年10月1日から申請受付が始まります。2026年4月1日以降に開始した治療であれば、受付開始後にさかのぼって申請できる想定です。
Q. 東京都の助成に年齢制限はある?
A. あります。不妊検査等助成事業は検査開始日における妻の年齢が40歳未満、特定不妊治療費(先進医療)助成事業は治療開始日における妻の年齢が43歳未満が要件です。
Q. 住んでいる区独自の助成もあるか、どう調べればいい?
A. お住まいの区市町村の公式サイトで「不妊治療 助成」等で検索するか、窓口に直接問い合わせるのが確実です。東京都の助成の承認を前提とした上乗せ制度になっているケースが多いです。
Q. 妊婦のための支援給付は不妊治療の助成と併用できる?
A. 妊婦のための支援給付は不妊治療の助成とは別枠の制度なので、要件を満たせば両方受け取ることができます。
まとめ
この記事のポイント
- 不妊治療は2022年4月から保険適用。自己負担は原則3割だが、先進医療の併用分は全額自己負担
- 東京都「不妊検査等助成事業」は検査・一般不妊治療費用を夫婦1組1回・上限5万円で助成
- 東京都「特定不妊治療費(先進医療)助成事業」は自己負担分+先進医療費を合わせて1回上限15万円。申請受付は2026年10月1日開始
- 区市町村が独自に上乗せ助成を行っているケースもあるため、お住まいの自治体の公式情報も必ず確認する
- 妊娠後には「妊婦のための支援給付」(子ども1人につき合計10万円)も別枠でもらえる
